成果
2023年度
4.同志社大学男女共学100周年記念行事を開催します。
【同志社大学男女共学実施100周年特設ページ】
https://doshisha-diversity.jp/coeducation/
100年前の1923年(大正12)4月、同志社大学(大学令に基づく旧制の大学)文学部英文学科本科(のちに正科)に4名の女子学生が入学しました。この事例は、現在国内で公表されている情報を精査する中で、私立大学では最初の事例となります。
今回100周年を記念して、下記の記念シンポジウムと特別企画展を開催いたします。是非、共学の歴史からダイバーシティの未来を考える機会としてください。
【記念シンポジウム】
同志社大学男女共学実施100周年記念シンポジウム~女子学生の過去、現在、そして未来~
https://doshisha-diversity.jp/coeducation/symposium/
共学の歴史を振り返り、現在地を確かめ、そして次の100年に向けたダイバーシティの未来を展望する機会として、記念シンポジウムを開催します。
基調講演に魚谷雅彦氏(株式会社資生堂代表取締役 会長 CEO)をお招きし、資生堂が取り組んでおられる「日本社会のジェンダーギャップ解消と女性活躍支援」や「30% Club Japan」への参画等についてのご紹介をいただき、高等教育機関である大学に対する期待や、次世代を担う学生に向けたメッセージをいただく予定です。
その他、資料調査に関する特別講演、女子中高生理系進路選択支援プロジェクト「わたしのサイエンス」の紹介、在学生と卒業生による座談会も実施します。
◆日時:2023年10月8日(日) 13:00~15:30
◆開催場所:同志社大学今出川キャンパス良心館1階 <会場定員300名>
◆ウェビナー併用:Zoomウェビナーでも配信します <オンライン定員:1000名>
申込をいただいた方には10月6日までにZoomリンクをお送りします。
◆費用:無料
◆参加申込:参加(現地、ウェビナー共に)をご希望の方は、下記参加登録フォームよりお申し込みください。
https://forms.office.com/r/kNe6PckHF6
◆〆切日:2023年10月4日(水) ※会場は定員に達し次第締切ります
◆主催
同志社大学ダイバーシティ推進委員会、同志社社史資料センター、同志社大学ダイバーシティ研究センター
◆後援
内閣府男女共同参画局、京都府、京都市、一般社団法人日本私立大学連盟、全国ダイバーシティネットワーク
◆お問合せ
同志社大学学長室企画課 ji-kikak@mail.doshisha.ac.jp
【特別企画展】
同志社大学男女共学実施100周年記念特別企画展
女子学生の現在地 -同志社大学のダイバーシティ前史-
https://harris.doshisha.ac.jp/doc/news/2023/20230908.html
共学の歴史は、女性の学問への門戸開放の歴史でもあります。
資料調査の結果、「学ぶ権利」は与えられても、「学位を取得する権利」は長らく与えられなかった女性の立場が浮き彫りになりました。
企画展では、旧制大学における女子学生への高等教育の解放の過程と、その前後の史実に見られる男女共学の在り方を資料で辿ります。
昨年度までの同志社大学と上智大学で共同実施した文部科学省科学技術人材育成費補助事業「ダイバーシティ研究環境実現イニシアティブ(調査分析)」をふまえて、教育基本法に基づき1948年(昭和23)に男女共学の新制大学として再出発した同志社大学と、1957年(昭和32)に男女共学となった上智大学の所蔵資料も展示し、東西のキリスト教系大学の事例を示して、戦後の男女共学の状況も概観します。
(10月8日の記念シンポジウムの後、展示内容を説明するギャラリートークを実施します)
◆日時:2023年10月3日(火)~ 11月28日(火)
◆会場:同志社大学ハリス理化学館同志社ギャラリー2階 企画展示室
◆休館日:祝日、月曜日(ただし11月27日は開館)
◆入場料:無料
◆主催
同志社大学ダイバーシティ推進委員会、同志社社史資料センター、同志社大学ダイバーシティ研究センター
◆協力
上智学院ダイバーシティ推進室、上智学院ソフィア・アーカイブズ、同志社女子大学史料センター
◆お問合せ
ハリス理化学館同志社ギャラリー事務室 TEL 075-251-2716
3.「わたしのサイエンス」プロジェクト・サマーキャンプ2023にジョイントしました。
同志社大学京田辺校地で開催した「わたしのサイエンス」プロジェクト*・サマーキャンプ2日目(8/10)の「実験体験」に、上智大学矢入郁子教授が「手書き数字を深層学習(AI)で分類してみよう!」というテーマで参画して下さいました。オンラインでの体験型演習を実施し、5名の中高生が手書き数字の画像認識に挑戦しました。初めての応用的なプログラミングにドキドキしながら、「機械学習」の実体験をしました。
午後からは、本学阪田真己子教授がサマーキャンプの参加者に「新しいわたしの視野を広げよう」と題して、私達の認知に影響を及ぼすバイアスに関する解説や、無意識のうちに持っている思い込みや偏見への気づきを促すミニレクチャーを実施しました。
「わたしのサイエンス」へのジョイントは、海外では、そもそもSTEM領域に占める女子学生の割合が日本に比べて断然高いため、中高生への理系進路選択支援が重要であることや、日本では海外に比べて無意識バイアスの研修・プログラムの実施が圧倒的に不足しているという調査結果を踏まえて実現したものです。
*わたしのサイエンスプロジェクト(旧・科学するガールズプログラム)
本プログラムの目的は、文理の選択に迷っている女子中高生が、理系への進路選択をしやすくなるような支援と環境づくりを行うことです。同志社大学を中心に、民間企業や公益法人、教育委員会等の連携の下、女子中高生(主に中2~高1)を対象とした科学を楽しむ様々なプログラムを提供してきました。2023年度からは名称を「科学するガールズプログラム」から「わたしのサイエンスプロジェクト」に変更し、男子学生の参加もしていただけるようになりました。
詳細はこちらへ
https://se.doshisha.ac.jp/kagaku_girls/index.html
2.一般社団法人私立大学連盟・大学時報No410(2023年5月)に阪田真己子教授の寄稿記事「私立大学のダイバーシティ推進を考える」が掲載されました。
寄稿
「私立大学のダイバーシティ推進を考える
~女性研究者支援の現状から見えた私立大学の課題と展望~」
阪田真己子
同志社大学 ダイバーシティ研究センター長・文化情報学部長
私立大学連盟大学時報の記事はこちらから
記事ダウンロードPDF版
https://daigakujihou.shidairen.or.jp/download/?issue=410§ion=5
一般社団法人私立大学連盟・大学時報のリンク
https://daigakujihou.shidairen.or.jp/
一般社団法人私立大学連盟HP
https://www.shidairen.or.jp/
1.研修動画 「マジョリティ特権を可視化する」 を公開
研修動画 「マジョリティ特権を可視化する-ダイバーシティ推進の構造的な障壁を取り除くために-」
講師 上智大学 出口真紀子教授 (グローバル教育センター長)
個々にもっているアンコンシャス・バイアスの気づきとともに、構造的な障壁を取り除くための意識改革は組織的にダイバーシティ推進を進めるうえでの大事なポイントです。
「マジョリティの特権を可視化する」
-ダイバーシティ推進の構造的な障壁を取り除くためにー
動画はこちらからご視聴ください。
上智大学ダイバーシティ調査分析プロジェクト
https://dept.sophia.ac.jp/pj/diversity-pj/?post_type=news&p=307&preview=true
動画(日本語 Japanese )
「マジョリティの特権を可視化する」-ダイバーシティ推進の構造的な障壁を取り除くためにー
https://dept.sophia.ac.jp/pj/diversity-pj/?post_type=report&p=312&preview=true
動画(英語 English )
” Making Majority Privilege Visible” -Raising Awareness to _Dismantle Structural Barriers -
https://dept.sophia.ac.jp/pj/diversity-pj/?post_type=report&p=315&preview=true
2022年度
1.同志社大学・上智大学ダイバーシティ・シンポジウム 『海外先進事例に学ぶ私立大学のダイバーシティ推進モデル』を実施
2023年3月8日に、同志社大学・上智大学ダイバーシティ・シンポジウム 『海外先進事例に学ぶ私立大学のダイバーシティ推進モデル』(ハイブリッド、日本語・英語)を実施しました。
成果報告に先立ち、欧州工学分野の高等教育機関コンソーシアムであるT.I.M.E. Association 事務局長であるGwenaëlle GUILLERME氏より ヨーロッパ、STEM分野におけるジェンダーイクオリティ政策やアクションについての基調講演をいただきました。ヨーロッパでのファンディングシステムの現状や大学がなすべき点について、また、今回調査をおこなった内容のT.I.M.E. Association参画機関と日本の大学との比較についても解説いただきました。
海外調査の報告では、アメリカ・スタンフォード、ハーバード大学、ドイツ・テュービンゲン大学と、タイ・マヒドンの調査から得た事例を紹介し、日本の私立大学に取り入れる方法を上智モデル、同志社モデルとして紹介しました。また、私立大学の場合は、それぞれの大学の特色と独自性を強みとして活かした取組を行うことが、私大全体のダイバーシティ推進を向上させることにつながると提案しました。
後半は、駒澤大学 各務洋子学長、立命館大学 仲谷善雄学長、上智大学 曄道佳明学長にオンラインでご登壇いただき、本学植木朝子学長のファシリテートで学長座談会を実施しました。私立大学は建学の精神に基づいた特色を活かしたダイバーシティをすすめること、お互いのグッドプラクティスや基盤となる取組を共有して、私大全体としてすすめていくことの重要性などが議論されました。
シンポジウムに関する資料は以下のリンクから閲覧ください。
1)基礎公演
『Gender Equality in STEM Research Careers : Policies and Action in Europe』
T.I.M.E. Association、Secretary General,Gwenaëlle GUILLERME氏
講演動画はこちらからご視聴ください。
講演資料はこちらより閲覧ください。
※資料の複製、再配布を禁止いたします。
2)私立大学学長対談
『私立大学におけるダイバーシティ推進‐私立大学の多様性を活かすために‐』
駒澤大学 各務洋子学長
立命館大学 仲谷善雄学長
上智大学 曄道佳明学長
同志社大学 植木朝子学長(ファシリテーター)
学長対談の動画はこちらからご視聴ください。
同志社大学 学長補佐・ダイバーシティ研究センター長 阪田真己子
(アメリカ) 同志社大学グローバル・コミュニケーション学部教授 中村艶子
(ドイツ) 同志社大学グローバル・コミュニケーション学部助教 レギーネ・ディート
(タイ) 上智大学グローバル教育センター長 出口真紀子
■私立大学におけるダイバーシティ推進のための処方箋
同志社大学 学長補佐・ダイバーシティ研究センター長 阪田真己子
上智大学研究推進センター長・ダイバーシティ推進室長補佐 齊藤玉緒
講演動画はこちらからご視聴ください。
→https://www.youtube.com/watch?v=f_4lGGoZcu4
講演資料はこちらから閲覧ください。
※資料の複製、再配布を禁止いたします。
2.同志社大学ダイバーシティ・セミナー 『米国アカデミアにおけるジェンダー政策』を実施
2023年3月7日に、米、スタンフォード大学社会学部教授 筒井清輝氏をお招きして、ダイバーシティ・セミナー「米国アカデミアにおけるジェンダー政策」(ハイブリッド、日本語)を実施しました。
筒井氏からは、スタンフォード大学をはじめとする、米国でのダイバーシティの重要性やトップ研究大学の現状についてご講演いただきました。また、罰則や批判より解決策を生み出すようなトレーニングとして、 バックラッシュを防ぎ、防御的な反応に導かない、現在のリーダーに変革の先頭に立ってもらい、味方につけることや、リーダーシップや、社会意識の変化についての重要性について解説いただきました。
後半はグローバル・コミュニケーション学部の中村艶子教授による「米国ジェンダーダイバーシティとワークライフ・インテグレーション」についての講演と、政策学部川口章教授と筒井氏による「日本のアカデミアのジェンダーギャップがなぜ埋まらないか」というテーマの対談を行いました。
米国ジェンダー政策について多方面から知る機会になったというご意見を多くいただくことができました。
・同志社大学 グローバル・コミュニケーション学部 中村艶子教授の講演『米国のジェンダーダイバーシティとワークライフ・インテグレーション』は以下のリンクから視聴ください。
⇒筒井清隆教授のスライドはこちらから閲覧できます。
⇒中村艶子教授の講演はこちらから視聴できます。
3.同志社大学・上智大学 ダイバーシティ・シンポジウム『女性研究者の現在と未来』を実施
2022年12月17日に、同志社大学・上智大学シンポジウム「女性研究者の現在と未来」(オンライン、日本語)を実施しました。
大日本印刷株式会社取締役である宮間三奈子氏に、『未来の女性研究者・女性管理者に期待すること~自身のキャリアを振り返って~』と題して、偶然をキャリアの機会にするポイント等を交え、企業のトップ層から見た女性のキャリアの築き方についてご講演いただきました。
企業が成長するために人的資本の強化を行い、企業価値の向上につなげる戦略として、ダイバーシティ宣言や人材育成ビジョンを含む人材資本ポリシーを最上位概念としておく企業の戦略や女性リーダー育成研修など、参考となる企業の取り組みについても紹介いただきました。
「海外先進事例を通じた私立大学におけるダイバーシティ推進モデルのための調査研究」の中間報告では、両校の学内調査や国内機関への調査分析から見えてきた私立大学の課題について報告しました。国内機関への調査分析から、補助金の採択が、機関の取り組みを推進していることや、国立大学のようにダイバーシティに関する学内のジェンダー統計のデータが蓄積されていない私立大学が多くあることなどを可視化しました。また、私立大学の現状は環境整備がすすんでいるアドバンス型、まだ取り組みがすすんでいないスタートアップ型に二極化していることから、それぞれの特徴に応じた処方箋が必要なことがわかりました。これらに対応する海外先進事例の調査結果を今後公開していきます。
最後は「私立大学トップから見た女性研究者支援の課題と今後の展望について」をテーマとして、女性の学長・副学長によるパネルセッションを実施しました。関西大学副学長大津留智恵子氏、千葉商科大学副学長橋本隆子氏、東京理科大学特任副学長向井千秋氏、東洋大学学長矢口悦子氏をお迎えし、それぞれの大学における女性研究者支援の取り組みや、重要と考える点についてお話しいただきました。
2021年度
1.同志社大学 ダイバーシティ・セミナー『企業におけるD&I推進に学ぶ』を開催
ダイバーシティ研究センターは2022年3月28日に、ダイバーシティ・セミナー「企業におけるD&I推進に学ぶ」をオンラインにて開催しました。企業におけるダイバーシティ&インクルージョン(D&I)推進は、男女雇用機会均等法が制定された1985年以降、企業経営の戦略として30年以上の年月をかけて整備されてきました。他方、学生・職員・教員という多様な構成員によって成り立つ大学において、D&I推進の整備はまだ緒に就いたばかりの状態といえます。
セミナーでは、パナソニック株式会社エレクトリックワークス社人事戦略部ダイバーシティ推進課課長松田聡子氏から「パナソニックのダイバーシティ・働きがい改革」、株式会社フロムページ顧問(D&Iタスクフォース担当)太田めぐみ氏から「インクルージョンの推進とエンゲージメント」と題して、D&I施策の社会的背景、ご自身の実践経験に基づく具体的事例とその効果についてご紹介いただきました。
両氏の講演後、植木朝子学長をまじえた対談ではアカデミアの課題を解決する糸口につながる意見交換を実施しました。最後に、植木学長より組織におけるダイバーシティ推進は必ずしも一気に進むものではないが、アンコンシャス・バイアスの解消や組織間連携による仕事の効率化など、出来るところから堅実に取り組んでいきたい旨の意志を述べて終了しました。
ダイバーシティ・セミナーの動画を公開いたしました。以下のリンクからご覧ください。
<3月28日開催動画:学内限定>
※当動画は学内限定公開です。大学内のサーバからアクセスしてください。
2.同志社大学・上智大学ダイバーシティ・シンポジウム『米国における女性研究者の研究環境事例に学ぶ』を開催
2022年3月10日に同志社大学・上智大学ダイバーシティ・シンポジウム『米国における女性研究者の研究環境に学ぶ』をオンラインにて開催しました(日英同時通訳、日英情報保障付)。本シンポジウムは2021年度に採択を受けた文部科学省科学技術人材育成補助事業「ダイバーシティ研究環境実現イニシアティブ(調査分析)における、海外事例調査の一環として実施いたしました。
<3月10日開催動画>